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2013年09月04日
◎購買力平価と為替適正レート
< ビッグマック指数は70円台 >
通貨の実質的な価値を計るひとつの方法に「購買力平価(PPP)」というものがある。
そんなPPPのなかには、巷間良く知られているものとして「ビッグマック指数」があるが、それからするとドル/円の適正水準はなんと70円台。現状は適正からかなり逸脱したドル高・円安レベルだ。しかし、日本の物価上昇もありPPPも、総じてドル高方向へと移行しつつある感を否めない。
< アイパッド指数では100円レベルが適正 >
「PPP」とは、2国間の消費者物価を参考にして為替の適正レートを考える方法になる。専門家などのあいだでは73年を基準とした消費者物価ベースのPPPがメジャーだが、先に挙げた「ビッグマック指数」も「お手軽PPP」として一般的に認知されている。
そんなマクドナルドのビッグマック同様に世界展開されている別の商品を介在した「お手軽PPP」からすると、ドル/円の適正レベルは一体どの程度なのだろう。
たとえば、アップルによる「iPad mini」を参考にすると、記憶容量16GBの価格は日本で現在3万2800円に対し、米国は329ドルだ。「アイパッド指数」を計算すると、1ドルはほぼ100円が適正レベルとなる。また、スターバックスの主力商品のひとつである「トール・ラテ」を比較した「ラテ指数」では、1ドル=120円程度が適正と算出される。
筆者は決して、どの「お手軽PPP」が正しいと結論付ける気はないが、先にも書いたようにPPPがジリジリと上昇傾向にあることだけは確かだろう。そして、長い目で見れば実勢相場もジワリとPPPからみた適正レベルに近づく可能性を否定出来ないのかも知れない。(了)
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