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2013年10月09日
◎荒れる10月相場に期待

< 期待外れだった9月相場 >

先日、台風18号が日本各地に大雨や突風などの被害をもたらせたことはまだ記憶に新しい。

そんな「ハリケーンシーズンの為替相場は荒れ易い」---と専門家のあいだでは良く言われていることだが、今年の9月相場は月間変動率が3円強に留まり、ここまで期待外れの値動きをたどっている。だが、いわゆる「ハリケーンシーズン」はまだしばらく続く。10月相場こそは、荒れた値動きをたどることになるのだろうか?

< 経験則では二者択一で両極端 >

経験則の観点から10月の為替市場を見てみると、「まったく動かない」か「非常に激しい動きを示す」か、ふたつにひとつで両極端な値動きを示すことが少なくない---という興味深い特徴がうかがえることがわかった。

もう少し詳しく見て行くと、月間で25円以上も動いた98年のように非常に激しい変動をたどるケースもままあるが、近年とくに00年以降は前者の「まったく動かない」ケースがジワリと幅を利かせ始めている。今年は7、8、9月と3ヵ月連続で小動きをたどっているだけに、10月相場には大いに期待したいところだが、過度の期待は抱かない方が賢明かもしれない。

しかし、先にも書いたように「ハリケーンシーズンの為替相場は荒れ易い」とされるだけでなく、株式市場においては「悪魔の棲む10月」という言葉があるように、なにが起こっても不思議はないのが秋の金融市場だ。

実際、87年の株式市場「ブラックマンデー」や、為替市場においても大手ヘッジファンドLTCM破たんの余波を受け、変動相場制以降で一日当たり最大級の下げ幅を記録したのも10月(98年)の出来事だった。意外に予断は許さないような気もしている。(了)



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