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2013年04月17日
◎円全面安に死角はないか

< 常識的には円安継続 >

予想を超える衝撃を与えた黒田日銀による「異次元緩和」を受けて、マーケットは円が全面安をたどっている。それまでの流れを一変させただけでなく、通貨オプション市場では1ドル=100円以上のドルコール(ドルを買う権利)が飛ぶように売れているなど、ドルの上値メドが大きく上方修正された感を否めない。

しかし、過去の経験則を参考にすると、若干気になる点もなくはない。以下では、そうしたリスクについてレポートしてみたい。

< 月後半の円高進行にも注意 >

4月相場の特徴を見てみると、いわゆる勝率は五分に近い。つまり、ドル高orドル安のどちらが有利とは言えないが、興味深いのは「3月相場と逆方向に動く」ことが非常に多いこと。実際、00年以降は例外と呼べるケースがほとんどなく、03年から09年までの7年連続を含め、13例中11例で経験則が適応されていた。

翻り、今年の3月相場はどうだったのかというと、わずかにドル高・円安が優勢で、月足のローソク足も陽線だった。となると、足もとの4月相場は3月と逆にドル安・円高が進行する公算が大きいことになる。
そんな経験則は開始から数日で完全に外れた感を否めないものの、今後月末に掛けての円巻き戻しにも一応注意を要したい。

一方、4月相場でもうひとつ気になる点は、「一年間のなかで1月に次いで年間の最高値or最安値のいずれかをつける公算が大きい」ことだ。ちなみに、90年以降昨年までの23年間で6回がそのパターンに合致しており、確率としては決して低くない。

4月がドルの年間高値となる可能性は極めて低いと思われるがリスク要因として、こちらも頭の片隅にでも留めて置かれたい。(了)



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