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2013年04月10日
◎黒田日銀いよいよ始動
< 政策決定のカギ握る審議委員 >
黒田新総裁による日銀の新体制が名実ともにスタートする。黒田氏は3月26日に出席した経済財政諮問会議で「出来るだけ早期に2%の物価目標を達成することが日銀の使命」と述べるなど、達成に向けてやれることはすべてやるという強い姿勢をうかがわせていた。
しかし、いくら黒田新総裁が大胆な緩和策を唱えても日銀の金融政策委員会は合議制であり、最終的には多数決で政策が決定される。つまり、正副総裁のほか6人の審議委員がどういった考えを持っているのかが実は非常に重要だ。
< 関心高い3〜4日の初会合 >
黒田総裁による新体制となった新生日銀だが、金融政策については政策委員会が月1〜2回の金融政策決定会合を開催し決定するという従来のスタイルに変化はない。全出席者9名のうちの過半数以上の賛成が必要で、黒田総裁と岩田、中曽両副総裁を除く6名の理事の動静が政策決定の行方を左右しかねない状況も変わらない。
そんなカギを握る重要な6名の日銀理事の顔ぶれは以下の通り。就任順に宮尾龍蔵氏、森本宜氏、白井さゆり氏、石田浩二氏、佐藤健裕氏、木内登英氏---となる。ちなみに、それぞれの一般的な認識としては森本氏と白井氏、石田氏が中立、宮尾氏と佐藤氏、木内氏はハト派と言われている。
こうした見方が確かだとすれば、単純に考えて3人の正副総裁にハト派の3人が加われば、さらなる金融緩和などを考慮した政策がこれまで以上に通りやすくなる可能性は確かにある。しかし、黒田総裁が自身の考えを浸透させるには時間が必要との声も少なくない。
いずれにしても、今月3〜4日ら予定されている初会合で黒田日銀は果たして如何なる決断を下すのだろうか?(了)
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