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2013年02月06日
◎90円挟みは求心力高い

< 価格分布帯の観点で分析 >

ドル/円相場は昨年9月安値の77.10円レベルを起点に91円台まで、20%近い上昇をたどっている。ときおり若干の調整局面は観測されているものの、チャートを見るとほぼ一貫した右肩上がりと言ってよい。想定を超える円の弱さだ。

そうした状況下、今後の見通しについて、当コーナーでもたびたび活用している「取引の価格分布帯」の観点から考えてみたい。

< しばらくはレンジ継続も? >

「取引の価格分布帯」については過去に何度もレポートしているため詳細は省くが、過去に「取引の多かった価格帯」はレジスタンスやサポートなどの節目になり易く抜けることが容易でない反面、「取引の少なかった価格帯」はあまり長期間留まることが予想し難くアッサリと抜ける傾向がうかがえるため、相場の先行きを見極める上で参考になることも少なくない。

さて、そんな「価格分布帯(変動相場制以降)」を参考にすると、足もと推移している90円台を中心に89〜91円台はいずれも過去に取引が多い「求心力の高いゾーン」に当たる。したがって、容易に抜けて行くとは思われず、揉み合う公算の高いゾーンに位置していると言えるわけだ。今週はFOMCや米雇用統計など注目材料が目白押しだが、「分布帯」の観点からはそれほど大きく動かない可能性も否定できない。

しかし、先に記した求心力の高いゾーンを仮にしっかりと抜けた場合、つまりドル高が進行し92円台、あるいは逆にドル反落で88円台に突入すればその限りではない。92〜96円台、85〜88円台はともに過去の取引が少ない時間帯で「求心力に乏しい」。予想を超えるドル高、もしくはドル安が進行する危険性も取り沙汰されている。(了)



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