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2013年01月23日
◎変動率で見たドル上値メド
< すでに90円レベルに到達 >
為替市場において依然として円の全面安が続いている。ドル/円はついに90円近くにまで達してきた。
そんなドルの上値メドは、取り敢えずどの程度なのかを「年間変動率」を参考に以下で考えてみたい。
< 年内100円台乗せも >
「年間変動率」について、過去に何度も報じているため、詳細は省く。ただ、過去のドル/円相場の平均変動はおよそ17%であることだけはまず頭にいれて置かれたい。
一方、今年のドル/円相場の寄り付き価格は筆者が参考にしているデータでは86.70円レベルであった。これを基準価格とし、今年も平均で先に挙げた17%の価格変動が予想されることになる。
そして、今年のオープンレート86.70円に平均変動率である17%を実際に掛け合わせてみると、仮に一年を通して一本調子のドル高が進行した場合の高値メドはおよそ101円半ばで、逆に一本調子にドル安が進んだとすれば安値は72円程度となる。
つまり、「変動率」の観点では年内にドルが100円以上のレベルに到達する可能性を必ずしも否定出来ないようだ。
さらにいえば、ドル/円相場には「米大統領実施年の翌年のドル/円相場の変動は平均より大きくなる」---という別の経験則も見て取れる。これには前年(米大統領実施年)の為替相場が小動きになることの反動もありそうだが、ともかく一年で20%以上の変動をたどるケースも少なくない。
とすれば、13年中に100円を超えて行くという可能性は低くないどころか、むしろ高いのかも知れない。
16年のサイクルボトムが観測されたこともあり、ドル高・円安の動きはまだ端についたばかりの可能性もある。(了)
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