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2012年12月26日
◎衆院選後の為替相場

< 自民圧勝で円安進行も >

以前にも一度報じたことがあるが、先日実施された衆院選で自民党が「圧勝」した結果を受けた為替市場の見通しについて、改めてレポートしてみたい。

< 来年初夏までに90円台? >

過去の総選挙と為替・金融市場の関係について、90年以降の7例(39〜45回総選挙)を筆者が調べてみたところ、選挙実施前後にマーケットが荒れる(大きく変動する)というケースは多くないものの、選挙を受けて新たに編成される新政権の動きが徐々に鮮明となる2〜6ヵ月スパンで見るとなかなか大きな値動きをたどっていることも少なくない。

たとえば、90年2月18日に実施された第39回総選挙では、前後に推移していた140円台から2ヵ月後にはドル高値の160円台を一時示現している。また、もっとも最近の事例である前回第45回総選挙(09年8月30日)では、前後に推移していた93〜94円から3ヵ月後の11月27日には84.82円のドル安値を記録した。

なお、変動幅はそのときによって大きく異なるが、平均すると選挙から2〜6ヵ月の時間を経て、率換算で10%強動くことがセオリーになっている感がうかがえる。これを最近の相場に適応させると、来年の2〜6月に掛けてドル高方向ならば90円台、逆にドル安方向に動ければ75円程度のレベルを示現しても不思議ではないだろう。

一方、前述した90年以降7例の選挙において自民党が政権を取った際にはドル高、逆に民主党などが勝利を収めた場合にはドル安が進行している。実に過去7例すべてで当てはまる。

それからすると、今回も今後はドル高が有利か。先で指摘したように、来年の春から初夏に掛けて90円台達成を否定出来ないのかも知れない。(了)



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