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2012年12月19日
◎ドル高有利の12月相場

< ドル高の「勝率」は約6割 >

今年も残り一ヵ月を切った。足もとはすでに12月相場入りしているなか、遅れ馳せながら12月相場について過去の経験則に基づいた月間の見通しを簡単にレポートしたい。

まずは、戦績について90年以降昨年まで過去22年間振り返ってみると、勝率は13勝9敗となった。つまり、6割ほどとそれほど大きく偏っているわけではないが、ドル高・円安に振れることが多いようだ。

< 一方向に動きやすい傾向も >

そんな12相場は「ドル高に振れやすい」以外で、あと2つほどの「特徴」が見て取れる。

順を追って説明すると、ひとつは「値動きそのものはあまり大きくない」と言うことで、年間を通してもさほど動かず値幅の乏しい月になることが少なくない。その典型は昨年で、月間を通したレンジはわずか1.34円、これは過去最小クラスの変動だった。こうしたことはおそらく海外の投機筋などがクリスマス休暇に入ることため積極的な取引を見送るうえ、月末に向けては本邦筋が年末・年始休暇を迎えるなど取引への参加者が著しく減退することと無関係ではないのだろう。

さらにもうひとつの特徴としては「一方向に偏った値動きを辿り易い」ことも意外に多い。これはセオリーに沿ったドル高ではなく、セオリーとは逆にドル安方向へと動いても、おおむねそうした傾向がうかがえるようだ。

一例を挙げると、一昨年などはまさにそのパターンで、この年はセオリーと逆にドル安・円高が進行したのだが、月初を高値に月末に掛けて右肩下がりをたどっている。データをみると、月間最安値80.95円を記録したのは12月31日のことで、またNYクローズも81.15円のドル月間最安値圏だった。(了)



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