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2012年10月24日
◎政治ファクターと為替相場
< 財務閣僚めぐり一喜一憂 >
ここ最近のマーケットでは、日本の財務閣僚人事をめぐる為替変動ファクターが取り沙汰されている。
本来であれば政治もファンダメンタルズのひとつ。決して珍しいことではないのだが、普段はあまり取り沙汰されることがないだけに注視されているという面も否めない。
< 財務副大臣は「金融のプロ」 >
まずは、新たに財務副大臣に就任した大久保勉氏を「金融のプロ」として注視、円高阻止に向けた切り札的な存在して期待するインターバンクディーラーなども多いようだ。
実際に大久保氏の略歴を振り返ると、為替の専門行と言われた東京銀行の為替資金部やニューヨーク勤務などを経て、モルガン・スタンレー証券へ。専門に担当していたのが為替なのか資金だったのか、あるいはデリバティブだったのかは分かっていないが、それでも過去に例を見ないほど為替をはじめとする金融知識に長けている人物であることは確かだろう。
また、銀行マン時代に築いた人脈も多いと見られるうえ、大久保氏の年齢52歳からすると現役バリバリ、第一線で活躍しているディーラーなども少なくない。それらが財務副大臣の業務にとって大きな強みとなる可能性はある。
それに対して、前任者である安住氏から交代した新財務大臣である城島光力氏については、略歴などを参考に為替だけでなく金融市場との縁の遠いことが一部参加者に懸念されている。つまり、市場介入などに消極的なのでは、との見方になるわけだ。
しかし、前任の安住氏も就任時は金融市場と決して近い人物だと思われていなかったが、就任後に過去最大規模のドル買い・円売り介入を実施するなど、円高阻止を鮮明にしたという経緯がある。経歴だけで判断することは早計かも知れない。(了)
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