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2012年09月26日
◎激しさ増す米大統領選

< 新大統領誕生で金融市場に変化はあるか? >

11月3日の決戦に向けて、米大統領選が徐々に激しさを増してきた。米メディアによる世論調査でも、民主党候補である現職のオバマ氏とロムニー共和党候補が激しい鍔迫り合いを演じている。

そんな米大統領選について、当稿では金融の面から考えてみたい。とくにロムニー氏が新大統領に就任した場合には、為替や金融の世界に何らかの変化が現れるのだろうか。

< 金融市場はロムニー氏支持 >

ロムニー氏は大学卒業後、「ペイン&カンパニー」でコンサルティング業務に携わったのち、PEファンドである「ペインキャピタル」を共同で設立、その後世界的なファンドへと育て上げた。金融業界での成功者として名が知られており、経済問題に関する知識や経験はオバマ氏を大きく上回る。よって、金融市場の関係者のなかには現場を熟知しているという点でロムニー大統領を支持する向きも少なくない。

しかし、ここまでの発言を振り返ってみても、金融や為替などに関する具体的な発言はとくに観測されていない。今後のヤマ場となるのは、10月に3度予定されているオバマ・ロムニー両候補のテレビ討論会だろう。自らの主張が明らかになるだけに、その際の言動はしっかりと見極めたい。

一方、米大統領選と絡む話題として、先月23日付の有力欧米紙ファイナンシャル・タイムズが「米共和党がゴールド・コミッション(金とドルとのリンク復活の可能性を探ること)を正式な政策の一部に組み込む予定である」と報じたことは気掛かりだ。実現は困難との見方が有力ながら、ロムニー氏が実際にオバマ候補を破るようなことになれば、為替や金融市場にとって思惑がさらに広がる可能性もある。(了)



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