TOP
コラムTOP
最新コラム
バックナンバー
2012年09月19日
◎よく動く9月の為替相場
< 経験則では圧倒的な値幅を誇る >
過去の経験則を参考にした「月間のドル/円相場の特徴」を調べてみたところ、9月相場というのは動く方向性などについて7、8月のような「法則」は見られない。つまり円安、円高のどちらが有利などという傾向はあまり強く感じられない。
しかし、ほかの月に比べて9月相場は圧倒的な値幅を誇る。インターバンクディーラーなどのあいだでは良く知られている話だが、「ハリケーンシーズンの為替相場は荒れ易い」と言われている。9月相場は、それが単なる思惑だけでなく実証しているとも言えそうだ。
< 為替に関する重大事件多発 >
ところで、前述した為替の大変動が多いことと関係があるのか、過去の9月は何故か金融市場に直接関係する大事件も起こりやすいことが知られている。
分かりやすいように幾つか実例を挙げると、85年のプラザ合意(22日)を筆頭に98年には大手ヘッジファンドであるLTCMの巨額損失発覚(24日)、08年のリーマンブラザーズ破たん(14日)---などとなる。
また、そのほかでも80年にはイラン・イラク戦争始まる(22日)、01年の米国同時多発テロ(11日)など、金融に直接は関係ないものの、大事件と呼ばれるものも数多い。さらに、日本では新たな内閣が誕生するなど政変の多いことでも知られている。
もちろんそれらは毎年確実に起こると言うわけではないが、今年9月は欧州に関して重要なイベントが目白押しで「正念場の月」と言われている。ヒョッとすると、ギリシャのユーロ圏離脱などもありうるのか。リスク要因として、月内の大事件勃発も頭の片隅にしっかり留めておきたい。(了)
Copyright (C) 2004 fx-newsletter All Rights Reserved