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2012年08月22日
◎依然くすぶる日本の政局不安

< 思わぬ円安マグマを内包か >

日本の政治リスクがマーケットで急速に取り沙汰され始めた。今月7日にみんなの党など野党6党が共同で提出した内閣不信任決議案はなんとか否決したものの、依然として早期解散観測がくすぶるなど予断は許さない。

「永田町が金融市場に影響を与えるという言質はいまや都市伝説」---というのが基本ではあるが、今回はそれが当てはまらない可能性も指摘されている。むしろ、思わぬ円安マグマを内包した政治リスクがあることを頭に入れておいた方が良いのかも知れない。

< 五輪終了で禁解ける >

オリンピック期間中の政局は御法度で休戦、というのが日本だけでなく世界的にも一般的なセオリーだ。ある種の紳士協定といっても良い。そのため秋に激しい大統領選が予定されている米国においても、足もとの政局は基本小康となっている。

しかし、そんなオリンピックも先日の日曜日12日で終了し、禁が解けた。米国も選挙まで3ヵ月を切り、動きもそろそろ気になるところだが、まずはやはり日本の政局に注意を要したい。

野党6党が共同提出した内閣不信任決議案は否決、また併せて懸念されていた消費税法案の廃案観測も不発に終わったことで危機的な状況は遠のいた感がある。とは言え、依然として早期解散観測がくすぶり、そして次の選挙で誕生する新政権は民主党ではない公算が大きい。つまり、ようやく萌芽がみられた日本の財政再建など改革路線が停滞するのでは、との懸念を一部海外勢は強く抱いている。

一服している日本の金利上昇、あるいは日本の格下げ思惑などについても完全に払拭されたわけではない。スペインなどに見られた「悪い金利高」には今後是非とも注意を要したい。(了)



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