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2012年08月08日
◎8月相場は円全面高商状
< 圧倒的な円高有利な状況 >
足もとの8月相場には、経験則に見て非常に大きな特徴がある。それは「圧倒的な円高有利」ということだ。
それもドル/円だけでなく、ユーロ/円などのクロスにおいても円高が進行しやすく、さながら円は全面高の値動きをたどりやすいと考えられる。先週末に発表された米雇用統計を受けて目先の円高リスクはやや後退している感も見られるが予断は許さない。ヒョッとすると、ドル/円相場が戦後最安値を更新するような局面を今月中に記録しても不思議はないのかも知れない。
< 夏枯れのなか思わぬ円高も? >
8月相場最大の特徴と言える「圧倒的な円高有利」であるがドル/円について調べてみると90年以降昨年までの22年間の勝敗は7勝15敗、勝率は6割8分となっている。それも、比較的近年にそのパターンが多く、09年以降11年までの3年連続を含め、直近14年では実に12回がドル安・円高となっていた。
また、こうした「円高有利」な状況はドル/円だけでなく、一部のクロス円についても見て取れる。
一例としてユーロ/円を挙げると、直近の07年以降11年までの5年連続を始め、00年以降の12年間では10回で円高が進行していた。ドル/円と比較すると、取り上げた事例はやや少ないものの、それでも8割を超える高い確率で8月相場はクロスにおいても円高が進行していたことになる。
飽くまで経験則、過去のパターンを参考にしたもので、しかも的中率が100%というわけではないが、非常に高い確率で8月相場が円高に振れることは気かがりだろう。とくに今年の相場はリスク回避志向から円高に振れやすい状況を呈しているだけに尚更だ。夏枯れで流動性がするなか、思わぬ円高進行も?(了)
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