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2012年07月25日
◎注意要する「夏の政局」

< 海外勢は日本政治への関心高い >

情報交換をすると、海外のヘッジファンド関係者は日本人が思っている以上に日本の政治ファクターへの関心が高い。円相場に関する波乱要因との認識を持っているファンドマネージャーは少なくないようだ。

< 初夏の年中行事である「内閣不信任案決議」 >

そうしたなか、足もとの日本の政治環境はゴタゴタが続いている。

日本の政治状況について筆者が少し調べてみたところ、ひとつ興味深い事象が観測された。それは「内閣不信任案決議がここ数年、初夏の年中行事となっている」---ということだ。事実、07年以降昨年まで5年連続、かつ00年以降11年までの12年間で実に9の内閣不信任案決議が6月あるいは7月に国会へと提出されている。かなりの高確率と言ってよい。

ちなみに、提出された不信任案が可決されたケースそのものはさほど多くなく、前述したなかでいえば不信任採決前の解散を示す「未決」が2例あるだけ。とは言え、自民、公明両党が消費増税法案の成立を待ったうえで不信任案提出の構えを見せていることに加え、先日民主党を離党した小沢一郎氏も条件付きながら同調する可能性を示唆している。つまり、5年連続で観測された夏の内閣不信任案決議が今年も観測されることを否定出来ないだけでなく、今回は93年6月の宮沢内閣以来、久しぶりに不信任が可決される可能性も否定できない。

ただでさえ夏の相場はサマーバカンスをとる向きが多く流動性が乏しくなるなか、先週レポートしたように今年は「ロンドン・オリンピック」など2つの特殊ファクターが付随する。したがって、例年以上の薄商いが予想されるなか、日本の政治ファクターが思わぬ相場の波乱要因になりかねないのかも知れない。(了)



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