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2012年07月18日
◎月末に2つの重要事象

< 「ラマダン」と「五輪」に要注意 >

名実ともにスタートを切った7月相場を考えるうえで、外せない重要ファクターが2つある。以下で、その2つの要因を取り上げ、簡単に考察してみたい。

< 薄商いのなか荒れ相場も? >

そのひとつとは、20日から開始する「ラマダン」だ。

ご存じの方が多いと思うがラマダンとはイスラム暦の第9月を指し、期間中は日の出から日没まで一切の飲食や性行為が禁じられるほか、商行為においても一定の枷がはめられることになる。つまり、金融市場におけるオイルマネーの動意が細りかねない要因として注視する向きも少なくない。

もっとも、「ラマダン期間中」のオイルマネーの減退が事実だとしても、流動性の低下が「小動き」に繋がるのか、はたまた「荒れ相場」を招くのかは判らない。

もうひとつの要因は、4年に一度実施される夏季オリンピックで、今回は月末の27日から2週間程度実施される。したがって、具体的な影響は8月に入ってから、という見方も出来るが、ともあれ世界最大のスポーツの祭典だ。これによる間接的な影響にも注意したい。

実際、似たような事例でいえば、先日まで実施されていた「サッカーの欧州選手権」では、自国が優勝したスペインにおける決勝戦のテレビ視聴率が驚異の83.4%とされるなど、ドイツやイングランドの試合を中心に金融市場では取引を手控える傾向が強くうかがえた。

徐々にサマーバカンスをとる向きなども取り沙汰されるなか、今月末からのオリンピックにおいても自国のメダル獲得などが掛かった競技の開始に合わせ、やはり商取引が手控えられマーケットの流動性が著しく低下する局面などもありそうだ。(了)



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