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2012年07月04日
◎ドルは三番底うかがう

< 3月を高値に右肩下がり >

ドル/円相場は3月15日の高値84.18円をトップに緩やかな右肩下がりをたどっている。基本的には、以前の当欄で指摘した「ドルの三番底」をうかがう展開と見られるが、やや不安な要素もなくはない。

< 日柄的には転換点近そうだが・・・ >

過去に何度もレポートしているため詳細は省くが円高終了には大きく3つの条件があり、うちひとつには「一番底で底入れせず、必ず二番あるいは三番底をつける」---というものがある。

今回はその三番底を確認する動きと見られるだけでなく、日柄的には一番底(昨年3月の76.25円)から二番底(同10月の75.57円)に要した期間およそ7ヶ月半とほぼ同じだけの近い期間過ぎたことが近い将来の底入れを暗示させる、といった見方をする向きもあるようだ。材料的にも足もとはギリシャ再選挙やG20サミット、FOMCなど重要イベントを次々とこなし、また四半期末が今週で終わり来週から新しい四半期へと入る。転換ポイントとしては絶好のタイミングであるのかも知れない。

いずれにしても、ドルはこれまで2度達成した安値に接近あるいは更新する可能性を否定出来ないが、若干問題となるのは後者の場合だろう。

と言うのも、「ドルのヒストリカルローをわずかに更新する」のではあればよいが、「ヒストリカルローを大きく更新した」場合のリスクもないではないからだ。具体的なレベルを指摘することは難しいけれど、たとえば70円までドルが下落したとすれば、それはこれまでの安値と比較した「三番底」ではなく、過去二度の安値が破棄される格好で「新たな一番底」である公算が大きくなる。そうした意味ではドルの下値も正念場を迎えていると言えそうだ。(了)



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