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2012年06月27日
◎「夏の株高」今年は如何に?

< 「サマーラリー」に要注意 >

為替市場よりも株式市場でよく使われる言葉だが、「サマーラリー」という言葉がある。これは言ってみれば夏場に起こりやすい「(米)株高」のことで、経験則的には一種の季節性といっても良い。

一方で、周知のようにNYダウは今年5月はじめを高値に一時10%近い下げを記録しているが、「サマーラリー」という経験則からすると、足もとの株価は絶好の買い場を迎えているとも言えそうだ。

< 今夏は「株高=円安」の展開も? >

夏の株高、つまりはサマーラリーが起こる理由は専門家にもハッキリとは判っていないが、調べてみるとナスダックを中心にかなり蓋然性の高い事象であることは間違いなさそうだ。平均の上昇率を調べてみると約一ヶ月から一ヵ月半の時間をかけて安値から20%近く株高が進行していることが見て取れる。

ただし、ひとつだけ注意する点は「夏の株高」を日経平均など日本株に限定すると話が突然怪しくなることだ。90年以降のデータを調べてみても、勝敗は五分に近い。夏の株高は米株に限ったもので、日本株は別物と捉えておいた方がよいだろう。

いずれにしても、米株の動きと為替の変動に高い連動性がうかがえることは良く知られている。具体的には、リスクオンあるいはリスクオフという展開から、「株高=円安」「株安=円高」がセットになる傾向が強い。

したがって、仮にサマーラリーとなり夏の米株高が今年も具現化されれば、為替市場においては予想外とも言えるドル高・円安が進む可能性も否定できない。足もとはいまひとつ冴えないドル/円相場が夏場にかけてレンジの上抜けを試すような展開をたどるリスクについても頭の片隅に留めておきたい。(了)



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