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2012年06月13日
◎興味深い6月の為替市場

< 経験則では円高有利? >

今年もすでに5ヵ月が経過、相場はすでに6月入りしている。そんな6月相場を勝敗で見た場合、経験則的にはわずかにドル高が優勢の状況下、実は「5月と同じ方向に動くことが少なくない」ことが知られている。つまり、6月の方向性としては円高有利なのかも知れない。

一方、それ以外に興味深いポイントが2つ観測されるため、以下で簡単にご紹介してみたい。

< クロス円の介入否定出来ず >

そのひとつは為替や金融に関する重要な事象が起こることが少なくないということだ。
たとえば「EMSの通貨調整(12日、82年)」「ドル/円が初の100円割れ(21日、94年」などがあるほか、調べてみると日本の政府・財務省による円売り市場介入も数多く実施されている。それも、「日米欧18ヵ国が協調介入(17日、94年)」「日米が協調介入(17日、98年)」「クロス円で介入実施(18日、99年)」のように、やや特殊なケースが多数観測されている。

翻り、1ユーロ=100円を割り込むような最近のユーロ/円相場を勘案すると6月のクロス介入実施は意外に要注意であるのかも知れない。

もうひとつの興味深い事象は歴史的に見て6月は政変などが非常に多い月となっていること。まずは日本について例を幾つか挙げると、「大平首相が心筋梗塞で急死(12日、80年)」「宮沢内閣不信任案可決、自民党分裂へ(18日、93年)」など。また、海外に目を向けても「天安門事件(4日、89年)」「ケネディ米大統領暗殺(5日、68年)」「ウォーターゲート事件(17日、72年)」などとなっており、枚挙に暇はない。

こちらもギリシャの再選挙を控えていることで経験則との符合が気にかかる。(了)



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