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2012年04月25日
◎スポーツと景気の関係性
< 日本人選手の活躍は望ましくない? >
スポーツと景気の関係性が指摘されることは決して少なくない。おそらく誰でも一度は聞いたことのある話でいえば、「プロ野球の巨人が優勝した年は景気が良い」---というものではないだろうか。
そんなスポーツと景気の関係性についての話はたくさんあるのだが、そのなかに「日本人選手が世界的なスポーツイベントで好成績を残すと国内景気は何故か冴えない」とする話がある。おりしも、今年は7月27日からロンドンで夏季オリンピックが開催されるが、日本人選手の戦績が気になるところだ。
< 今夏ロンドン五輪開催、日本人選手の活躍は? >
「日本人スポーツ選手の活躍」---。普通に考えれば日本人に勇気と力を与える心理的に好ましい要因と思われるだけでなく、関連グッズの売り上げや視聴するテレビをはじめとする家電などの売り上げ増に寄与する公算が大きいように考えられる。
しかし、あるエコノミストが過去10年以上に遡り世界的なスポーツイベントにおける日本人選手の活躍と日本の景気の関係を調べたところ、何故か前述した内容とは相反する結果が出たという。
確かに前回北京でオリンピックが実施された08年を振り返ってみると、日本は金メダル9個などトータル25個と過去最高数のメダルを獲得したが、いわゆる「サブプライム問題」がさらに拡大、世界的な金融危機に発展した結果として国内景気の悪化が鮮明化した。また金融市場においても日経平均株価はバブル崩壊後の最安値を更新、ドル/円相場も8月の高値110円台が年末に掛けては87円台まで急落している。
日本国民としてはロンドンオリンピックでも参加日本人選手の活躍を期待したいところだが、先にも挙げたような「経験則」のうかがえることは若干引っ掛かる。(了)
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