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2012年04月18日
◎ドル/円は揉み合い長期化も

< 足もとは「価格分布帯」で居心地良いゾーン >

2月初めに示現した76.03円をボトムに1ヵ月以上もの右肩上がりをたどってきたドル/円相場だが、ここ最近は調整とも言える展開で短期の方向性はやや乏しい。

そんなドル/円相場の見通しについて、テクニカル分析の一つである「取引の価格分布帯」を参考に以下で考えてみたい。詳細は後述するとして結論だけをまず指摘すると、足もとの81−82円台を中心とした揉み合いが予想以上に長期化する可能性も否定出来ないようだ。

< 抜ければ値の飛ぶ危険性も >

過去に何度もレポートしている「取引の価格分布帯」において、「取引の多かった価格帯」はレジスタンスやサポートなどの節目になり易く抜けることが容易でない反面、「取引の少なかった価格帯」はあまり長期間留まることが予想し難くアッサリと抜ける傾向がうかがえるため、相場の先行きを見極める上で参考になることも少なくない。

ちなみに、前述したような状態を筆者は判り易く、「居心地の良いゾーン」あるいは逆に「居心地の悪いゾーン」などと呼んでいる。

さて、そんな「価格分布帯」では83円台をピークにして80−84円台は取引が非常に多く求心力の高い「居心地の良いゾーン」にあたることが見て取れる。つまり、このゾーンを放れるにはかなりのエネルギーが必要だと思われ、しばらくは揉み合いが続く公算が大きいと考えられる。

ただし、次の「居心地良いゾーン」を調べてみると、ドル高方向なら89−91円台、逆にドル安方向なら76−77円台だ。上下どちらの方向に動いても、足もとの「居心地良いゾーン」をしっかりと抜けた場合には予想以上に値の飛ぶ危険性を孕んでいるのかも知れない。(了)



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