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2012年03月21日
◎年初来2ヵ月の為替変動は?

< ドルは2ヵ月強で8.6%の変動 >

昨年は歴史に残るほどの月間小動きが一度ならず数回観測されたドル/円相場。今年はまだ2ヵ月が終わったばかりだが、予想以上に動いているイメージもなくはない。

そこで今回はドル/相場について、「年間変動率」の観点からここまでの変動を考察すると同時に、今後の展開について再考してみたい。

< 年内のドル高にも限界か >

「年間変動率」は過去に何度もレポートしているため、詳細についてはここで触れない。しかし、ドル/円だけでなくユーロ/ドルやユーロ/円といった通貨ペアも、一年間におよそ17〜18%変動することが経験則に見た平均となっている。

一方、今年3月第1週段階、先週末発表された米雇用統計発表後までのドル/円は年初来変動幅が6.61円で変動率が8.6%だった。2ヵ月強段階ではやはりなかなかの変動になりそうだが、それでも平均の半分程度に留まっており、残り9ヵ月強のうちにさらなる大変動をたどる可能性を必ずしも否定出来ないだろう。

しかし、以前にもレポートしたことがあるように、4年に一度実施される米大統領選の実施年のドル/円相場は例年よりも変動幅が小さくなる傾向がある。また、そうでなくても00年以降だけに着目すれば、ドル/円相場は総じて変動幅の小さい年が多く、実際に年間変動率が15%以下の年が12年中7回もあった。近年は膠着化が年々進んでいる気がしないでもない。

そうした点からすれば今年についても期待は薄く、ここから先のドル/円相場に過度の変動を期待することは出来ないようにも思う。このままイケイケドンドンの右肩上がりで、年末に掛けて90円あるいは100円などという展開は正直予想しにくい?(了)



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