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2012年02月22日
◎ドル/円は底入れしたのか?
< 最低限の下値メドは達成済み? >
マーケットの一部でドル/円相場の底入れ観測が徐々に高まり始めている。
確かに過去の経験則からみた最低限のドル下落幅はほぼ達成しているなど、そう考える背景も幾つかあるにはある。ドルが仮に大底入れしているとすれば、一般的な予想とは裏腹にドルには長期的な上値リスクが台頭し始めているのかも知れない。
< 「底入れ3条件」は一つしかクリアせず >
以前にもレポートしたことがあるように、一部専門家の分析によるとドル/円相場には長期の5.5年サイクル、そして超長期の16年サイクルが存在すると言われている。つまり、ドルが本当に「大底をつけている」とすれば、それら歴史的な安値をすでに達成している可能性も否定できないことになる。
もちろん、その可能性も少なからず存在している気はあるのだが、筆者個人としては「大底達成」論に否定的だ。
何故なら、歴史的な円高終了には必要な3条件があり、そのうちひとつの条件しかまで満たされていないことを挙げたい。
具体的にいえば、『一番底で底入れせず、必ず二番あるいは三番底をつける』という条件については、昨年10月安値と直近2月安値でダブルボトムの形状を示しており達成済みとも考えられるが、残りの2つは依然未達だ。ちなみに、うちひとつは『円のマザーマーケットである東京タイムに円の高値をつける』になるが、前述した2度の安値示現とも、いわゆる東京タイムには当てはまっていない。
こうした事態をどう捉え整合性をつけるのか、筆者のようなスタンスの人間がいる一方で「今回の円高は様々な点でイレギュラーだった。過去の経験則、底入れ達成パターンが通用しない」---などとする声もある。(了)
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