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2012年02月15日
◎大きく動くかドル/円相場

< 2月相場の変動如何に? >

幾つかの意味で1月の為替相場は非常に重要だ。以前にもレポートしているため、詳細は省くがともかく重要な1月相場も先日で終了している。そんな1月相場を受けた足もとの2月相場は果たしてどうなのか。過去のデータなどを参考に以下で考察してみたい。

< 大きく動く兆しあり >

最初に勝敗・星取表について触れておくと、90年以降昨年まで過去22年はドル高の10勝12敗であり、五分に近い結果だった。需給的な面から考えると、2月は季節要因などから一般的には円不足の環境に陥りやすいとの認識だと思うが、検証の結果ではさほど円高が有利というわけでもないようだ。

2月相場における別の特徴として、「動くときには大きく動くが動かない年はまったく動かない」---という両極端になり易い傾向が強くうかがえる。たとえば、09年の2月は月間変動9.76円で年間を通してもっとも動いた一ヵ月となっていた。

考えてみれば通貨オプション市場におけるボラティリティ(変動率)などにもドル/円相場に変動の兆しが垣間見えている。なかば願望を含めたものとして、今年こそは「大きく動く2月相場」を期待したい。

一方、「大きく動く」という意味では、2月についてもユーロ絡みの相場が期待できるとの声も少なくない。主役が依然としてユーロという状況に変化はないなか、2月はイタリアなどで国債の大量償還が控えているほか、今週9日に実施されるECB理事会ではさらなる金融緩和が実施されるとの思惑も取り沙汰されているなど注目材料も多い。

そのため、ユーロの変動に引き続きお株を奪われ、ドル/円はまたもや「まったく動かない」という懸念もないではない。(了)



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