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2012年02月01日
◎今年もユーロ相場に注意
< なかでもユーロ/円は波乱含み >
先週はドル/円相場に関して「年間変動率」を用いた一年間の見通しをレポートしたが、今回はユーロ相場について同じ「年間変動率」を参考にして、今年一年の見通しを考えてみたい。
詳細は下述するが、ユーロ/ドルもさることながらユーロ/円の変動はことさら波乱含み。とくに注意を要する一年間となるのかも知れない。
< 今年含め5年連続の大相場も? >
ユーロ相場が年間を通してどれだけ動くのかを調べて見てみると、対ドル、対円ともに18%前後の変動となっている。これは前回レポートしたドル/円の変動にきわめて近い。主要な通貨ペアは平均すると一年に17〜18%動くことがセオリーとなっているようだ。
しかし、ここ数年の変動だけに絞って見てみると、ユーロ/ドルはおおむね経験則程度に留まっているのに対し、ユーロ/円は大変動が続いている。事実、08年の35%は別格としても、09年以降昨年までの3年間は軒並み20〜22%の変動を記録していた。これからすると、ユーロ/円は今年も変動率20%以上という「大変動」をたどっても不思議はないのかも知れない。
一方で、そんな変動率を今年の実勢相場に掛け合わせてみると、欧州危機がこの後も終息せず、むしろ拡大、一本調子のユーロ安が進行するような展開になると仮定すれば対円で実に80円程度までユーロ安が進行する危険性を孕んでいることになる。
実際にそこまで到達するかどうかは神のみぞ知るところで、もちろん逆方向であるユーロ高に振れる可能性もないではない。ともあれ、今年もユーロ/円を中心とした大変動が予想されるだけに、年間を通してのリスク管理だけはしっかりとしていただきたいと思う。(了)
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