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2012年01月25日
◎ドル/円は2年連続小動きか

< 今年一年の相場見通しは? >

今回の当稿では「年間変動率」を参考にドル/円相場の今年一年の見通しについて簡単に報じてみたい。

最初に「年間変動率」について、ごく簡単に説明すると過去一年間の相場変動をデータ化したもので、ドル/円の平均変動はおよそ17%になる。これはつまり、1ドル=100円でスタートし一方向だけに動いた場合、年末までに117円あるいは83円のいずれかをつける可能性があるということだ。

< 基本は70円台中心の展開か >

さて、そんな状況下、今年の為替市場の寄り付き価格は筆者が参考にしているデータでは77.05円レベルであった。これを基準価格とし、今年も平均で先に挙げた17%の価格変動が予想されるわけだ。

そして、前述したオープンレートに平均変動率17%を単純に掛け合わせてみると、仮に一年を通して一本調子のドル高が進行した場合の高値メドはおよそ90円で、逆に一本調子にドル安が進んだとすれば安値は64円前後となる。

前者はともかく、後者は俄かに信じられない数値であり、一時的な動きであればともかく定着といった展開になれば国内輸出企業は崩壊という状況に追い込まれかねないと思われる。非常に厳しいと言えよう。

一方、こちらも以前にレポートしたことがあるが、今年は米大統領選の実施年で、経験則的に見てドル/円相場は小動きに留まる傾向が見られる。具体的には平均17%の変動率が12%程度まで落ち込むことが知られている。
それからすると、ドル/円相場はドル高、ドル安のどちらに動いたにせよ年間を通して70円台を中心とした変動で、2年連続の小動きは避けられないのかも知れない。(了)



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