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2012年01月04日
◎来年は「ドル高」予想優勢

< 株式市場は株高見通し >

今年も残り数日となるなか、外資系金融機関から「来年の見通し」が相次ぎ発表されている。

オフィシャルで発表されたものに、筆者が忘年会などで個人的にヒアリングした結果を加味した情報を総合すると、来年はややドル高を予想する向きが多いようだ。

< 上値メドは90〜95円 >

来年の干支が「辰年」であることもあり、株式市場では半ば期待感を込めて強気見通しが少なくない。また筆者の知る限り、為替に関しても短期はともかく、一年を通して言えばドル高・円安気味に推移するとの見通しが優勢となっている。

しかし、何故ドル高を予想するのか、理由を探るとあまり積極的なドル高要因は見当たらない。一例を挙げると、「ユーロの最弱状態は続き、結果としてドルは対円でも買われる」「5.5年のドルボトムサイクルなど過去の経験則を踏まえたテクニカル的な分析」---などといった指摘がうかがえた。

一方、レベル的な話をすると、もっとも強気な見通しをされていた方には100円以上の声もあったが、やはり来年だけでは90〜95円程度をドルの上値メドと考える方が大勢だ。これは一年間の相場変動をデータ化した年間変動率の観点にも、ほぼ合致する。いずれにしても、ドル/円相場の3ケタ台はかなり遠い存在になった、と言えるのかも知れない。

なお、いわゆる相場格言にひとつに『人の行く、裏に道あり花の山』というものがあるけれど、実勢相場は多くの「プロ」などが予想した方向と逆に動くことも儘あることは良く知られている。
実を言えば、筆者も年間を通してはドル高予想なのだが、「みんなと同じ」という一点のみが引っ掛かっている。(了)



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