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2011年12月14日
◎米感謝祭前後は荒れ易い

< レンジ放れ後、3〜5円の変動も >

為替市場では「米感謝祭(サンクスギヴィングデー)前後の相場は荒れ易い」----という経験則が良く知られている。実際に最近の事例として09年を挙げると次のようだった。

◎11月1日から23日まで88.50円をボトムにした2.5円レンジ。24日にレンジを割り込むとドルは下落。同27日には84円台の安値を示現している。

< ドル高方向なら80円突破の期待 >

通常であれば「儲かっている」欧米の投機筋などは米感謝祭を前後して長期のクリスマス休暇へと入る向きが多く、よほどのことがない限り、その後一ヶ月近くはリスクをともなった取引に参加しない。つまり、マーケットは主要な参加者が不在となり、しばらくのあいだ開店休業状態に陥ることも少なくないわけだ。

しかし、過去の展開を振り返ってみると、米感謝祭以降の相場は先にも記したように「薄商いであるが故に小動き」ではなく、逆に「薄商いであるが故に波乱含み」---の展開をたどることがままある。

荒れ易い米感謝祭前後を実際に調べてみたところ、00年以降はおよそ「レンジを放れたあと1〜2週間で3〜5円の価格変動が期待出来る」という傾向がうかがえることが判った。

改めて指摘するまでもなく、足もとのドル/円は大局的にレンジ相場で依然として明確な方向性は乏しい。しかし、過去の経験則がこのあとの相場に仮に適応出来るのだとすれば、ドル/円はそれほど遠くないタイミングで80円突破、もしくは75〜76円という年初来安値接近のどちらかを達成しても不思議ではないだろう。

ある意味では多大な期待になるものの、小動きが続く今年はそんな「妄想」でも考えない限りやっていられない。(了)



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