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2011年11月23日
◎ドル安は最終局面か
< 価格、日柄とも大底近い >
先月末31日に実施された政府・財務省の円売り介入を受けて、ドル/円相場は戦後最安値の75.31円をボトムに反発、本稿執筆時は77円台前半での推移となっている。31日の介入は過去最大規模の金額であり、またその後も断続的な覆面介入を実施しているといった思惑が聞かれることもあってか、ドル/円は小動きながらも底堅い。
以前から繰り返しレポートしている「円高終了の3条件」を参考にするとドル/円は条件を満たしておらず大底を打ったとは思えないが、実は日柄や価格的になかなか良いところまで達している。
< 価格的には72−74円が下値メド >
変動相場制以降のドルの大きな下げは高値からおよそ50%強下落したレベルで底を打つことが知られている。長期のチャートを見れば一目瞭然なので出来れば自分の目で確認して欲しいが、一例だけ挙げると90年の戻り高値160.20円は95年の79.75円で底入れしている。
今回の一連のドル安が始まった起点98年の147.64円からの下落に、前述した経験則を照らし合わせれば、大雑把には72−74円がドルの下値メドになる。
ここまで記録している戦後最安値は先に指摘した75.31円であり、まだ幾分の下げ余地は残っているものの、かなり良いレベルまで達している。レベル的には大底にかなり接近している可能性も否定できない。
一方、日柄的にはドル/円相場に見られる5年あるいは16年という長期や超長期のドル底打ちサイクルは今年達成する公算が大きいようだ。
とすれば、まだ幾分ドルの下落余地はあるにせよ、それでも価格、日柄の両面でドル安が最終局面にあることは間違いないのかも知れない。(了)
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