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2011年11月16日
◎為替相場と「カオス現象」

< 相場の先行き予想できる? >

7日付の日経新聞で非常に興味記事が掲載された。お読みになったという方も多いと思う。

具体的には11面に掲載された「為替相場はカオス」との記事がそれであり、東大教授が為替相場の変動に物理学で言うところの「カオス現象」を見つけたという。それにより、短時間ならある程度の予測や制御が出来ると予想される、のだそうだ。
記事では「最長2時間先まで変動予測が出来る」可能性を報じている。

< 「必勝法」は存在するのか? >

自他ともに認めるバリバリの文系で物理が大の苦手だった筆者には、真偽を含めて正直なんのことだか良く判らない。しかし前述した記事、つまりは東大教授の分析が正しければ、「絶対に儲かる究極の取引方法」「必勝法」に繋がるものになるのだが・・・。
本当だろうか?

そんななか、記事を読んで思ったことが一つある。

それはインターバンクの世界で現在多用されているAI(人工知能)による自動取引や、個人投資家のあいだで人気を誇るプログラム売買などに、ほぼ確実に取り込まれることになるのだろうな、ということ。つまり、システム開発者が理論を本当に理解しているのかどうか別にして、システム販売の宣伝惹句に「絶対に儲かるカオス現象を利用したプログラム売買です」---などといった文句が今後使用される気がしている。

先にも書いたように、筆者には真偽を含めて正直良く判らない。ただ、是非とも思いだして欲しいのはノーベル経済学賞を取った世界的な学者が参画したヘッジファンド(LTCM)でさえ、運用に失敗し破たんしていることだ。
個人的には為替取引における「必勝法」など絶対に存在しないと確信している。(了)



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