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2011年09月21日
◎年内相場に残る波乱余地

< ドルは大底を打ったのか? >

今年も早いもので8ヵ月強、三分の二以上が経過した。そこで、ここから年末に向けた残り3ヵ月半ほどの相場動向を再考してみたい。

< 年間変動率でくすぶるドルの下値不安 >

筆者は毎年年初のレポートで「年間変動率」を参考に、その一年の変動を予想している。

ちなみに今年については「ドルの強気」をイメージしており、ここまでの動きから結果は当然のように大外れ---したかと思いきや、実はそうでもなく、ギリギリのところで結論は出ていない。何故なら、今年の「ドル強気」相場は次のようになるからだ。
---「ドル強気相場」の場合、高値メドは90.89円、安値メドは76.28円---

もちろん、筆者の言う「ドル強気」が的中したと言うには今後年末に向けてドルが90円に向けて大きく反発するという展開が必要だ。可能性は現段階で非常に低そうだと言わざるを得ない。

しかし前述したように、今年は仮に「ドル強気相場」であっても、年初の段階でドルは76円前半まで一時的に下落する可能性が指摘されていた。誤差の範囲内とも言える76円前後でドルは取り敢えず下げ止まっていることは少し気掛かりか。
なお、今年のドル/円相場が筆者の読みから外れた「中立」相場であった際の下値メドは73円台後半、「弱気相場」であれば72円台前半となる。

一方、ドル/円相場は経験則に見て一年間に平均で16%以上動くのだが、今年はここまでまだ11%台の変動に留まっている。
これは90年以降のデータで見た場合、ブービー(下から2番目)の小変動であり、年末までの残り3ヵ月半がこのまま平穏に終わることは正直予想しにくいことを示しているのかも知れない。(了)



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