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2011年08月17日
◎サプライズだった財務省介入

< 市場では「木金に介入しない」との見方も >

先週4日に実施された日本の政府・財務省による円売り介入は幾つかの意味でサプライズだった。

理由をごく簡単に説明すると、介入を実施するなら週末の米雇用統計発表を受けたあと、つまり「翌週月曜日(8日)」との見方が広がっていたことのほか、最たるものはインターバンクディーラーのあいだで「政府・財務省は木曜日と金曜日に介入しない」---との見方がコンセンサスのように語られていたためだ。

< 輸出はドルを売れたのか? >

当局が市場介入をどうして実施するのか、理由は複数あるが一番重要なものは想定している社内レートを実勢相場が下回り、輸出コストの採算が悪化している実需筋に対する救済的な意味合いだろう。

平たく言えば、市場介入によりドル/円相場を押し上げるなか、実需筋に少しでも高値で為替手当て(為替予約)を実施して欲しいという願いがあることは間違いない。

したがって極論的な言い方をすれば、輸出企業などが為替手当てを実施しないときの円売り市場介入はムダと言えるかも知れず、それが週末に向けた木曜日と金曜日だった。

何故なら、今夏は電力不足が懸念される影響から輪番休業により木曜日と金曜日を休みにしているメーカーなどが多いためだ。もちろん、リーブオーダーを置くことなども出来るけれど、それでも臨機応変な対応がとれないことは確かだろう。

---そんなことが判っていての対応だったのかどうか、結果的に4日の市場介入はサプライズとなった。ただし、先の話に照らし合わせると、肝心の輸出企業は市場介入を受けた一連のドル高局面で為替予約をキチンと取れたのだろうか、若干の疑問もないではない。やはり「ムダ玉」だったのか?(了)



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