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2011年07月20日
◎「大相場のサイン」出現

< 今後数ヵ月は変動に注意 >

形成レンジが狭ければ狭いほど、そして保ち合いの期間が長ければ長いほど、次の方向性に向けた動意は激しいものになりやすいことが経験則的に知られている。

これはある意味当然だろう。長期の保ち合いで爆発的なエネルギーが蓄積され、それが膠着相場を放れた際に一気に放出されるためだ。

そんななか、ドル/円相場を見た場合、実は非常に重要なサインが出現した。詳細は後述するが今後数ヵ月の相場動向は要注意と言えそうだ。

< 年初来高値or安値のいずれか更新も >

懇意にしている外資系銀行のストラテジストの分析レポートによると、ドル/円の月間終値が3ヵ月連続で1円程度の幅に収まることは「大変動の予兆」だという。
そして添付された一覧を参照すると、確かにそうした傾向がうかがえる。

一方、足もとのドル/円相場はというと、筆者のつけているデータでは4月終値が81.20円、5月が81.53円、6月が80.80円となっている。つまり、いみじくも「大変動の予兆」が見て取れると言えよう。

では、今後訪れる「大変動」とはどの程度のものなのか。前記したレポートによると、「数ヵ月以内に10円以上の変動」が見込めるという。

筆者が実際に自身のデータで検証した感じでは「10円以上の変動」はやや言い過ぎと思われるが、それでも平均で7−8円ほどと確かに大きな変動をたどっていた。

いずれにしても、遅くとも仮にドル高方向に動くとすれば83.98円の年初来高値更新、逆にドル安方向に振れれば76.25円という16年ぶりのヒストリカル・ローを再び更新する可能性を否定出来ない。夏場から秋口にかけて、為替市場は波乱の芽を残している。(了)



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