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2011年05月25日
◎賞味期限末期の民主党政権

< 菅内閣は支持率低迷続く >

民主党・菅政権の支持率が極端に低迷している。今年3月に起こった東日本大震災に関する対応や情報管理などについても批判や不満が多く、支持率を押し下げる要因となっていることは間違いない。

そんな菅政権に対して野党サイドからは当然として、身内である与党・民主党内からも退陣要求が強まってきた。果たして政権は危機を無事に乗り切ることが出来るのかどうか、類似ケースを参考に歴史を振り返ってみたい。

< 類似ケースはいずれも短命 >

振り返ること2年前、09年8月30日に実施された衆院選で当時野党だった民主党は大勝し、単独過半数を超える308議席を獲得。与党に躍り出る一方で、解散前与党だった自民党は総理経験者など大物議員が落選するなど大惨敗を喫した。

09年のように衆院選で与野党の議席が大逆転、政権が入れ替わったというケースは歴史を振り返っても実はそれほど多くない。筆者が調べたところ、古くは戦前の1924年などを含めても過去にたった3度しかないような稀有な出来事だった。

そして、ここからが興味深いのだが、過去の3例とも誕生した新政権はすべて驚くほどの短命に終わっている。
実際、もっとも短命に終わったのは1993年のケースで、誕生した新政権は細川護熙氏と羽田孜氏の2氏が首相を務めたものの、わずか10ヵ月で元の自民党政権が復活している。それに対して、一番長いケースは戦前1924年になるが、それでも新政権は3年強しか持たなかった。

翻ってみると、民主党を中心とした新政権は誕生から2年近くがすでに過ぎた。経験則を参考にすれば、菅内閣だけではなく、民主党政権そのものの賞味期限も末期に差し掛かっているのかも知れない。(了)



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