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2011年04月20日
◎100年に一度の危機

< 今後多発する可能性も >

かつての事業仕分けで、民主党の蓮舫議員は「100年に一度の災害に備える必要があるのですか」と発言したことがある。

当時の蓮舫発言が正しかったかどうかの議論は別にして、金融市場ではそんな「100年に一度の危機」として数年前にサブプライム問題を発端とした金融不安が起こっているし、先日の東日本大震災は実に「1000年に一度」と言われる大事件だった。

つまり、世の中はすでに数百年ぶり、などとされる様々な事件がいつ起こっても不思議ではない時代へと入っているのかも知れない

< 真の実力が試される状況に >

一方、そうしたなか最近の金融市場において、システムトレードが上手く適応出来ていないといった指摘をよく聞くが、それはある意味当然のことではあるまいか。

何故なら、多くのシステムトレードの場合、過去のデータを用いてフィードバック(検証テスト)するのだが、ここ数年のマーケットは過去に一度も体験したことのないモノであったり、統計的に検定除外されてしまうほどめったに発生しない局面が多発していたりするためだ。言ってみれば「バグ」もしくはイレギュラーに近く、システムトレードのほとんどはそこまでの対応が出来ていないのだろう。

これは経験則やアナロジーといったものについてもほぼ同様で、過去に類似した事例のない「初体験」のケースであれば過去の「経験則」を例に出し、指摘することに無理が生じる。

いずれにしても、これからの相場で考えられるのは、自分の本当の実力が試されるようになるのではということ。いままで以上に取引に関してしっかり取り組まないと泣きを見る気がしないでもない。(了)



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