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2011年04月13日
◎為替は「過度の変動」続く

< 通貨当局など「ダンマリ」 >

過去の当コーナーでも筆者は何度か指摘したことがあるが、各国の通貨当局が一番懸念しているのは為替のレベルよりも変動率だ。これは政府要人の発言において、「過度の変動を懸念する」などといった文言が多用されるところからも一端を垣間見ることが出来よう。

しかし、「過度の変動」や「相場は安定が望ましい」というコメントは必ず円高方向に動いたことに際して用いられ、逆に円安方向に振れた場合には基本ダンマリだ。実際、今回も円安の進行ではとくべつコメントが聞かれていない。

< 2週間で10%超のドル高進行 >

ただ、少し考えてみると判るようにドル/円相場は3月17日に記録した安値76.25円を仮に起点とすれば、本稿執筆時のドル高値84.73円まで10%を超える上昇を達成している。それもわずか2週間強で・・・。
これは「過度の変動」や「相場の急変」ではないのか。

もっとも、そんな相場の急変をもたらせた一因、政府・財務省の市場介入が片棒を担いでいたので、声高に言えないところもあるのだろう。しかし、なんというかダブルスタンダードという気がするのは筆者だけの感覚だろうか。

一方、話はまったく異なるが原油など資源高のなかジワリと円安になってきたことを政府・与党は一体どう考えているか非常に気になっている。

季節的には原油需要のピークを超えるとはいえ、原油高の余波を受けレギュラーガソリンの店頭販売価格はすでに150円を超える状況だ。これに今後円安分の価格嵩上げが転嫁されると200円近い価格となる危険性もないではない。その場合の日本経済への影響も要注意か。

足もとのレベルであればともかく、さらなる円安は本当に歓迎すべきものかどうか、よく検討していただきたい。(了)



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