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2011年01月19日
◎ドルは年内最安値更新も
< 年間変動率を参考に算出 >
毎年年明けの恒例だが、今回の当稿では「年間変動率」を参考にしたドル/円相場の年間見通しについて簡単に報じてみたい。
< 「中立」予想で下値メドは74円台 >
ご存じない方のため、まず「年間変動率」円をごく簡単に説明すると、過去に遡って一年間の相場変動を集計したもので、ドル/円の平均変動はおよそ17%になる。これはつまり、1ドル=100円でスタートし一方向だけに動いた場合、年末までに117円あるいは83円のいずれかをつける可能性があるということだ。
さて、そんな状況下、今年の為替市場の寄り付き価格は筆者が参考にしているデータでは81・15円レベルであった。これを基準価格とし、今年も平均で先に挙げた17%の価格変動が予想されることになる。
そして、単純に数値を掛け合わせた場合、一本調子にドル高へと動いた場合の高値メドはおよそ95円。逆に一本調子にドル安進んだとすれば安値は67円台となる。前者はともかく、後者は俄かに考えられない数値だろう。仮に示現すれば、日本の輸出企業は崩壊するのではなかろうか。
一方、前記したようなドル安あるいはドル安にバイアスを掛けたやや極端な見通しではなく、年初の寄り付きを中心に上下に同程度だけ均等に動くとすればどうなるのか。計算すると、ドルの上値は88円に対し下値は74円台となる。
つまり、今年のドル/円相場は仮に中立程度の価格変動であっても、95年に記録したドルのヒストリカル・ローを更新する公算が極めて大きいと言わざるを得ない。
飽くまで経験則に基づくもので、「当たるも八卦当たらぬも八卦」。とは言え、年内に何度か思わぬ円高進行局面が到来する可能性があるのかも知れない。(了)
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