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2010年12月29日
◎来年は強気の見通し

< ただ根拠は薄弱 >

この年末、幾つかの忘年会に参加させていただいた。そのなかでインターバンク・ディーラーなど数多くのプロと話をすることができ、楽しいひと時を過ごすことが出来た。

ところで、一連の会合において取材ではなく雑談ベースで来年の為替の見通しについて話をしたのだが、何故か強気の見通しを立てている向きが少なくなかったように思う。

< 一部にはドル高110円との見方も >

前段で「何故か(強気)」と書いたのは、筆者と意見が異なるから、などの理由ではなく、よくよく聞くとあまり明確な根拠のない方が多いからだ。

別の言い方をすると、ユーフォーリアというか楽観論というか、期待感でそう捉えている向きが取り敢えず多い気がする。悲観的な見方も「さすがに飽きた」---ということなのだろうか。

ともあれ、そんな懇談のなか、来年の具体的なドル/円見通しについては若干ドル高にバイアスを掛けた予想が多く、もっとも強気な方の上値メドは「110円」だった。

仮にだが、本稿執筆時のレートである84円程度のまま今年一年が終了したとすれば、来年だけでドルは26円もドル高・円安が進行しなくてはならない。これを率に換算すると30%の上昇だ。失礼ながら、経験則のひとつである「年間変動率」などを参考にすれば、基本的には「ありえない」けれども、逆にいうと的中したらスゴイ・・・。

翻って筆者の予想はというと、やっぱり方向性としてはドル高にバイアス。具体的なレンジとしては78−95円といったところだろうか。

ちなみに、実はこの予想は先の懇談では中心値に近いもっともオーソドックスなものだった。
「みんなと同じ」ってことは、きっと大外しする予想なんでしょうね・・・。(了)



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