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2010年12月08日
◎ユーロに振り回された一年

< 過去の変動を大きく上回る >

暦的には年内もちょうど一ヵ月を残しているが、米サンクス・ギヴィングデーを過ぎたこともあり、ヘッジファンドなど投機筋には長めのクリスマス休暇入りした向きも少なくない。

つまり、年内については基本的にここから大きな動意が期待出来ないとも言えそうだ。そうしたなか、いささか早いものの、「年間変動率」を参考に今年の相場を簡単に振り返ってみたい。

< ユーロ/円は3年連続の大変動 >

まずはドル/円だが年間のドル高値が94・99円で、同安値が80・23円。価格変動幅は14・76円であり、同変動率は15・9%となっている。
以前から何度もレポートしているように、ドル/円の平均年間変動率は平均で17・2%ほどであるため、それからすると今年は平均を下回る「やや小動き」の一年だったと言うことになりそうだ。

それに対してユーロ絡みの通貨ペアはと言うと対ドル、対円ともに年間の平均変動率を上回って推移している。

なかでもユーロ/円は平均変動率17・5%に対し、今年は21・8%と平均を4%以上も上回る「大変動」を記録していることが見て取れる。確かに年初は130円台だったものが夏場には一時105円台まで下落するなど、確かに良く動いたイメージはあるがデータ的にもそれが証明されたことになる。

なお、「年間変動率」の観点で言えば「ユーロ中心の動意」あるいは「ユーロに振り回された一年」だったのは2年連続のこと。さらにユーロ/円だけに限定すれば変動率20%を超える「大相場」は3年連続の出来事になる。
ユーロ/円中心の動意が悪いわけではないが、個人的には来年こそドル/円を中心とした大相場を是非とも期待したい。(了)



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