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2010年12月01日
◎80・23円は大底にあらず
< 飽くまで「目先のボトム」か >
米金利の上昇などもありマーケットではドルの底入れを指摘する声が高まりつつある。
そうしたなか、当稿では今月1日に記録した80・23円が本当にドルの底値であるのかどうかを考えてみたい。
< ドル高一巡後、再び下落の可能性 >
本題に入る前に「ドル底入れの3条件」を筆者は過去に何度か報じているので、まずはそれをお浚いしておく。
(1);「円のマザーマーケットである東京タイムに円の高値をつけることが必須である」
(2);「1番底で底入れせず、2番あるいは3番底を必ずつける」
(3);「ドルロング筋の投げを受けた断末魔、阿鼻叫喚が往々にして聞かれること」
この3条件を最近の相場に照らし合わせるといったいどうなるのか。
(1)については先に指摘した安値80・23円を記録した時間は早朝の7時過ぎだった。考える余地も若干あるが、通常では「オセアニアタイム」と言われる時間帯であり、いわゆる「東京タイム」ではない。つまり、まだ達成できていないと言えそうだ。
次に(2)についてだが、仮に80・23円が大底だったとしても、2番あるいは3番底の示現はまだない。こちらもまだ未達成と考えられる。
そして最後の(3)も、チャートの足形(日足)を見ると80・23円を記録する前後で1円を大きく超えるような目立つ下ヒゲが観測されておらず、相場がアク抜けしたとは言い難い。ロングの投げは終了していない気がする。
---ということで、「ドル底入れの3条件」を参考にするなら、80・23円はドルの大底ではなく、飽くまでも短期的な底に過ぎないように思う。したがって、目先はともかく調整一巡後は再びドル安・円高に振れる危険性を秘めているのかも知れない。(了)
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