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2010年11月24日
◎ドル反発、上値のメドは?

< 今回もマイノリティの勝利 >

著名な相場格言「人の行く裏に道あり、花の山」---とはよく言ったものだ。

筆者を含めた多くの市場関係者が揃って「80円割れ不可避」「79・75円を更新するまで底打ちしない」などといった見方を取りだしたら、相場が見事に反発へと転じた。先の格言ではないけれど、相場というのは何故かみんなが予想した方向と逆に動くことが極めて多い。やはりマイノリティを侮るべからず。

< 84−85円が先ず目標か >

ところで、そんなことで反発局面にあるドル/円相場だが、では予想されるドルの上値メドはどの程度なのだろう。

筆者の好きな「取引の価格分布帯」を参考にすれば、ドル高方向に向けた最初の「引っ掛かり」、つまりレジスタンス・ゾーンに当たるのは84円台と考えられる。
足もとを含めて84円以下のレベルは過去に終値ベースでの取引が極めて少ない「未知のゾーン」だが、それが比較的厚くなるゾーンが84円台。そのため84円台は居心地が良さそうで、取り敢えず一旦は上げ止まる可能性を否定出来ないのかも知れない。

また、興味深いことに「価格分布帯」だけではなく過去の経験則を踏まえたものや、ほかの分析でもほぼ同じような「84円台が抵抗」---などとする結果から得られる。紙幅の関係もあるため詳細は省くが、一例を挙げると米長期金利とドル/円相場の相関性などからも同様の数字が導きだされるという。

ただし、実際に84−85円までドルが戻ったとしても、大きなドル安・円高の流れが変わったのかということについては懐疑的な見方が少なくない。少し先の話になるが、来年に掛けては再びドル安が進行し、その過程でいよいよ80円割れを試す展開があっても不思議ではないだろう。(了)



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