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2010年09月01日
◎円高止める方法は?

< 簡単かつ確実な方法あり? >

為替市場で円高がなかなか止まらない。先日もドル/円相場は一時84円台へと下落している。

そうした状況下、筆者がある市場関係者と会談したのだが、そこで前述関係者は「円売り介入なんかしなくても円高を是正するなんてスゴク簡単」と言っていたことが興味深かった。

< 期待したい別視点の「口先介入」 >

それは確かに、円売り介入などと異なり、おカネは一銭も必要としない方法なのだが、いったいどうすればイイのだろうか。

答えは、「財務相など政治家が日本の国家債務残高は900兆円もあることを背景に、日本の財政が近いうちに破綻する可能性もある、などと指摘すれば良い」---。


もちろん、これ以外でも方法はあるのだろうが、確かにひとつの方法だと思う。菅首相や野田財務相あたりが仮にそんな発言をしたらスグに相場は反転するだろう。海外勢などは、かなり敏感に反応すると思われるからだ。

では、なぜ言えないのか。理由は幾つかあるのだろう。
たとえば、「日本の財政が破綻する可能性など本当はないから」、「発言は円高を止めるどころか、止まらぬ円安をスタートさせてしまうのかも知れないから」。あるいは「そんな発想自体が頭に浮かばない」もしくは「足もとの円高をそこまで危機的に考えていないから」---etc。

金融市場に携わる人間からすると、少なくとも4つ目の理由だけは勘弁して欲しいが。

しかし、平板な「口先介入」を繰り返すだけでは、到底円高が止まらないことは明らかだ。各国の通貨切り下げ合戦に対抗する措置として、別の視点から政府筋の「口先介入」があっても良いと思うのは筆者だけの感覚だろうか。(了)



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