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2010年07月21日
◎ドル下落の継続性は?
< 5年周期のドル安最終局面 >
当コーナーでは過去に何度も取り上げてきた「ドル/円の5年周期」説がマーケットのそこここで声高に指摘され始めた。そうした見方に個人的には懐疑的だが、ドル/円相場がさらなる下落をたどる可能性については確かに否定出来ない面もある。
< ドル下落、異常な長期間に >
「ドル/円の5年周期」説---については過去にレポートしているため詳細を省き要旨だけを簡単に述べると、「ドル/円相場は5年ごとに大底をつける傾向があり、今年がその大底示現年にあたる」ことになる。
ちなみに、サイクルが5年と長いこともあり、多少の誤差が生じることは致し方ないところ。個人的には本来であれば今年のはずだったサイクルボトムが若干前倒しされ、昨年11月のドル安値84・80円が5年周期のドルボトムだと考えていたのだが、ここ最近の相場付きを見ると足もとのドル安・円高は新たな5年周期のサイクルボトムを付けに行く展開であるのかも知れない。
いずれにしても、いましばらくドル安傾向が続き、そして一段の下値を試す可能性もある。
ところがドル/円の超長期波動ではなく、中長期といった少し短めのサイクルで見た場合、実は逆の結果が出る。目先はともかく、中長期的にはドルの下値余地がそれほど大きいと言えそうにない。
と言うのも、98年以降のドル/円相場は3度のドル下落をたどっているが、下落率(過去2回は33−46円、今回37円)や下落幅(同25−31%、同30%)あるいは下落期間(同16−26ヵ月、同38ヵ月)などでかなりイイところまで達していると考えられるためだ。
とくに日柄面は異常とも言えるほどで、ドルの下落が末期に近いことをうかがわせる。(了)
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