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2010年04月14日
◎ドル/円は大底記録か

< 昨年11月がドルの大底? >

ドル/円相場がドルの本格的な上昇局面入りしたとの指摘が市場の一部から聞かれ始めた。その最大の理由はテクニカル要因で、07年のドル高値124・14円を起点とした長期のドル下降トレンドラインを上抜けてきたことが大きいようだ。

仮に前述した見方が正しいとすれば、ドルは5年周期の安値を示現していたことになるわけで、具体的な大底は09年11月の84・80円だったことになる。

いずれにしても、ドルが本格的な上昇局面入りしたのならば、長期サイクルから考えて少なくとも今後数年はドル高基調が続いても不思議ではない。ドル/円相場は長期的に見ても非常に重要な岐路に差し掛かっている。

< 底入れ2条件もクリア済み >

以前に筆者がレポートしたように、相場のクセともいうべき「ドル底入れの条件」は2つある。詳細は割愛するがごく簡単に説明すると、「一番底で底入れせず、二番あるいは三番底を必ずつける」ということ、そして「その通貨のマザーマーケットでトップをつけることが必須である」---ということだった。

そんな2つの要因を先に記述した84・80円に照らし合わせると、後者の部分に若干微妙なところもあるものの、底入れの条件はほぼクリアしているといって良さそうだ。

もちろん、このあとドルは再下落し二番底に迫る(あるいは更新する)ような「三番底」形成の展開をたどる可能性までは否定出来ない。しかしながら、少なくとも現段階では昨年11月の84・80円でドルは今後数年間のドルボトムを示現した公算が大きいように思われる。

筆者は正直まだドルベアの考えなのだが、ここからのドルショート・メークには十分に注意を要したい。(了)



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