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2010年03月03日
◎ドル高基調鮮明に

< 92円半ばの攻防が重要 >

テクニカルに見た場合、予想どおりドル/円相場はレンジを上放れてきた。

ただし、目先のレジスタンスになると考えていた一目均衡表の先行帯の雲の上限(先週末段階91円半ば)をNYクローズでもしっかり超えてきたことに多少の驚きを感じている。ドルの基調は思ったよりも強い。今週も引き続き一目均衡表の雲の上限がドルのサポートとして寄与する可能性を否定出来ないだろう。

それに対するドルの次のレジスタンスは92円前半に位置する移動平均の200日線、そして年初来高値を起点とした下げ幅の76・4%戻しに当たる92・55円レベルなど。また、近いレベルには2007年のドル高値を起点とした長期の下降トレンドラインが位置している。大雑把に言って、92円後半から93円へ到達するようだと、ドル安方向への芽は完全に潰えることになりかねない。

< 週間通して重要材料相次ぐ >

そうしたなか、今週は一週間を通しての注目材料が目白押しで、そそのひとつは23日から25日まで実施される過去最大規模の米債入札だ。ちなみに短期債を中心にトータル1180億ドル分予定されている。

これまでドル安・円高を支援してきた日米短期金利における円金利の優位性が先週のFRB公定歩合引き上げもあり足もとで崩れ始めている。したがって、入札実績が金利動向に与える結果と併せて是非とも注意を要したい。

また米経済指標にも24日の新築住宅販売件数など注意すべきものが少なくないうえ、24〜25日に予定されている米議会でのバーナンキFRB議長の議会証言も要注意。仮に出口戦略などに前向きなコメントが発せられるようだと、ドルは一気にレンジを抜けていくことがあるのかも知れない。(了)



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