TOP
コラムTOP
最新コラム
バックナンバー
2010年02月17日
◎注目される「3点セット」

< 米新金融規制案は目先小康 >

ここ最近、為替に限らず金融市場は「3点セット」と言われる要因に注目が集まっている。
すなわち、「米国の新金融規制案」と「中国をはじめとする金融引き締め観測」そして「欧州諸国の財政懸念」になる。

そのなかで、「米国の新金融規制案」については先週ボルカー経済再生諮問会議議長(元FRB議長)が議会証言を実施したが、新たな内容の盛り込まれることもなく終了、ごく短期的には小康状態となっている感もある。

しかし、問題は「中国をはじめとする金融引き締め観測」と「欧州諸国の財政懸念」だろう。なかでも「欧州諸国の財政懸念」については、目先最大の波乱要因になりつつあると言ってよい。

< 11日のEU首脳会議注意 >

実際、ギリシャに対する不安感が徐々に下火となる反面、今度はポルトガルやスペイン、といったほかの欧州諸国へと危機が飛び火しつつある感を否めない。為替市場においては今週も引き続きユーロの弱材料としてくすぶりそうだ。

なお、以下で余談をひとつだけ指摘すると、金融市場で最近、財政懸念が指摘される欧州諸国は「STUPID(馬鹿な・愚かな)」---と言われているという。

これは財政問題が懸念されている国々であるスペイン、トルコ、英国(UK)、ポルトガル、イタリア、ドバイの頭文字をとってのものになる。どう考えても「STUPID」と言葉が先にあり、それに適応しそうな国をあてはめただけという気がするのだが、ともかく危ない国が多いということは確かなのだろう。

そうしたなか、EUは今週11日に臨時の首脳会議を開催する見込みであり、会議で如何なる議論が繰り広げられるのか、固唾をのんで見守りたい。(了)



Copyright (C) 2004 fx-newsletter All Rights Reserved