TOP
コラムTOP
最新コラム
バックナンバー
2010年02月10日
◎米金融規制公聴会に注目

< バーナンキ再選も前途多難 >

先週の当欄で筆者が懸念を示したバーナンキFRB議長の再任問題は、なんとか賛成多数で再選が決定した。

しかし、その内訳をみると再任の賛成が70票、反対30票だった。ちなみに、再任投票における「反対票30」は、32年前にはじまった上院におけるFRB議長の承認投票の歴史で過去最悪だという。

つまり、これからするとバーナンキ議長は再選を果たしたとはいえ、第2期は厳しい船出になったと言わざるを得ない。景気支援を求める政治的な圧力などが議会から今後強まることも予想され、難しい運営を迫られそうだ。

< ボルカー発言で波乱も >

そうしたなか、今週は月初週ということもあり、週末の1月米雇用統計やカナダで行われるG7財務相・中銀総裁会議など、注目材料が目白押しの状況。しかし、個人的には先週とは別の意味でやはり米国内の政治的なファクターを注視している。

それというのは、現地時間2日に米議会で開催される金融規制の公聴会であり、そこでは規制を主導したボルカー経済再生諮問会議議長(元FRB議長)が証言を実施する予定だという。

金融規制法案はある種のサプライズで、その第一報を受けて為替を中心とした金融市場が大きく動くなど大荒れとなったことはまだ記憶に新しい。今回の公聴会においても、規制の内容について厳しい言及がなされれば株安と同時に為替市場では円高が加速しかねない反面、規制が予想よりもトーンダウンしたと見られれば株高・円安に振れる材料となりかねない。

ちなみに、米国からの情報によると法案化については超党派の賛成が見込めそうとの指摘もある。厳しい内容となることを想定しておいた方が良いのかも知れない。(了)



Copyright (C) 2004 fx-newsletter All Rights Reserved