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2010年01月20日
◎今年は為替の重要年
< 5年周期のドル大底示現も >
先週の当欄で1月相場は2つの意味で重要という話を書いた。関心のある方はバックナンバーを参照されたい。
さて、そんな足もとの1月相場を含めた今年一年間の相場動向もなかなか興味深そうなので、今回はそんな話をレポートしてみたい。
今年一年間の相場を考えるうえでもっとも興味深い点は、経験則的に見た「5年周期のドルボトムを年内に示現する公算が大きい」---ことだ。
かなり長いタームの話なので、多少の時期的な誤差は否定出来ずヒョッとすると先月末に示現した84・80円が「5年周期のドル大底」だった可能性もないではない。ただし、仮にその場合でも、必須である二番底形成の動きからドルはいま一度85円程度まで下落する可能性がある。
< 材料的には米中間選挙注意 >
一方、材料面から今年の相場を考える際、絶対に外せない要因と言えば「米国の中間選挙」になる。
では、米中間選挙年の為替市場を筆者が調べてみたところ、変動相場制以降9回中6回までが円高へと振れていた。確率としては決して低くない。それも、85年のプラザ合意後6回のうち5回が円高だ。
ちなみに、これには一応の説明も付けられる。
かつての米国では貿易赤字の削減が最重要課題だった時期があった。日本のバブル時代などには「日米自動車摩擦」という言葉が聞かれたように、日本からの自動車輸出に苦しんだ米国が選挙対策の意味も含めて「不公正貿易の是正」を名目に円高誘導するという動きのあったことは記憶に新しいところだと思う。
現在、米貿易赤字における最大の懸案は中国であり、当時と状況が変わっていることは言うまでもない。しかし、為替は選挙対策あるいは政治の具になり易い傾向がある。今年も何があるか判らない。(了)
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