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2009年11月25日
◎米感謝祭前は荒れ易い

< ポジション調整の動き注意 >

カレンダーをみると、足元の11月以降、年末にかけても政治要因を中心に注目すべき要因は少なくない。しかし例年のことながら、ここからは「材料」よりも、いわゆる「需給要因」にこそ注意が必要だろう。

理由は幾つかあるものの、もっとも大きなものは投機筋などによる「クリスマス前のポジション調整」になる。

実際、ヘッドファンドなど投機筋のほか、一般的な金融機関に勤めるディーラーやファンド・マネージャーたちのなかにも2週間ぐらいの「ウインターバカンス(クリスマス休暇)」を取る向きが「ザラ」に在り、とくに年間の収益をすでに達成しているような人間は1ヶ月程度の長期休暇を取得する傾向がある。

< ゴールド安、ドル高も? >

そんなクリスマス休暇に向けたひとつの目安となるのは、米国における「サンクスギヴィングデー(感謝祭)」だ。いわゆる「勝ち組」のディーラーは前後から休暇入りし、以降クリスマス前後までの長期休暇へと入ることになる。

つまり、11月半ばぐらいからの金融市場は長期休暇取得前のポジションの手仕舞いにより、積み上げてきたロング・ポジションの利益確定売りに動くことが少なくない。そのため、今月末に向けた為替・金融市場は経験則に見ても大きな価格変動をたどりかねず、注意が必要だろう。波乱含みの展開もありそうだ。

余談だが、今年の投機筋はゴールドや原油を中心とした商品相場で買い持ちを膨らませていると言われている。よって、このあとポジション調整が入るとなると、これまでと逆のゴールド安、原油安をたどる可能性を否定出来ないことになるだけでなく、資金が米国へ還流し易いと考えれば為替市場はドル高に振れ易いのかも知れない。(了)



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