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2009年10月21日
◎止まらぬ米銀破たん

< FDIC基金枯渇の危機も >

米地銀の破たんがいまだに止まらない。

やや古いデータながら、先月28日現在、今年破たんした米銀の数は95となっている。それからおよそ2週間、手元に最新の数字がないのだが、3ケタの大台に乗せている公算が大きいのかも知れない。

そんな米銀の相次ぐ破たんを受けて、預金を保護するFDIC(米連邦預金保険公社)の基金が底をつく可能性が高まっている。
実際、資料を見てみると、FDICは07年のピーク時に520億ドルもの資産を有していたが、08年に180億ドル、そして今年はすでに昨年を上回る190億ドルの資金を拠出している。つまり、昨年と今年だけで370億ドルもの資金を拠出しているわけで、それを受けた基金の残高は今年3月末の130億ドル、6月末には104億ドルとなっていた。

その一方で、FDICが破たんの懸念を示す「問題銀行」はまだ400行以上あるという。そのすべてが破たんするとは言わないまでも、このまま行けば将来的には確かに基金が枯渇する危険性を大いに孕んでいると言えそうだ。

< 今週発表、米銀決に注目 >

なお、そうしたなか、今週は14日のJPモルガン・チェースや15日のシティ・グループなど大手の米金融機関が決算を発表する予定となっている。

シンクタンクなどによる収益予想を見ると、なかなか良好な数字が並んでおり、完全に最悪期を脱したように見える。

しかし、前述したように大手の影で苦しんでいる米地銀は少なくない。全米すべてがオールハッピーなどと言う状況は予想しにくく、まだら模様の経済状況はまだ当面続かざるを得ないのだろう。(了)



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