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2009年10月14日
◎日米とも学生は安定志向

< 米国は金融系就職、嫌気も >

いわゆる「リーマンショック」以降、米国において学生の金融離れがジワリと広がっているようだ。例えば、企業経営のパスポートとも言われるMBA(経営学博士)を取得しても、金融以外の企業を志望する学生が少なくないという。

代わりに人気となっている職種はコンサルタント業で現在ではおよそ2割の学生がインターン(見習い)先に選んだとのデータもあるほどだ。また、「不況に強い」---ということで、官公庁の職員の人気も上昇傾向にあるという。

日本においても就職における公務員の人気が高いとさされるが、日米ともに学生のあいだで予想以上の安定志向が強まりつつあるという証左であるのも知れない。

いずれにしても、優秀な学生の金融離れが将来、どういった影響を及ぼすのか、業界に携わる一人として、業界の先行きを懸念せずにはいられない

< 日本は「外資系」を敬遠 >

一方、それとは若干ニュアンスが異なるものの、先日筆者が目にしたあるアンケートでは、「外資系企業を希望する」日本の大学生はたったの2%しかいない---というショッキングなものがあった。

具体的には、求人情報サイトを運営する「ビズリーチ」という会社が実施した東大ならびに早慶など著名4大学の学生を対象にしたアンケートで、就職希望先に外資と回答した学生はわずか2%、また外資系企業に「まったく魅力を感じない」あるいは「あまり魅力を感じない」と回答した学生は83%にも及ぶという結果が出たという。

もちろん、ここでいう外資とは必ずしも金融に限定されたものではない。しかし、かつては「花形」と言われた職種の凋落を強く感じてしまうのは筆者だけだろうか?(了)



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